卒業生の声02

Horikawa Kai

堀川 加偉

2016年卒 imaii スキルスタイリスト

理論に裏づけられた確かな技術で、顧客一人ひとりの魅力を引き出す堀川。京美を卒業後、原宿・表参道のサロンimaiiに就職し、2年足らずという異例の速さでスタイリストデビューを果たした。持ち前の誠実さと探究心で、美学を堅実に磨き続けた後にスキルスタイリストに昇格し、現在は後進の指導にも力を注いでいる。

積み上げた10年、次は育てる番

この仕事を始める前、美容師という仕事はとにかく「技術職」というイメージが強く、毎日練習して上手くなることが何より大事だと思っていました。もともと中学まで野球をやっており、負けず嫌いな性格がいまも活きていて、「上手くなれるなら自分の時間をいくらでも捧げてやる!」という感じで。京美時代も1年生の時からコンテストの前に先輩たちに交じってタイムを一緒に取っては、技術の差を見て自分に足りないものを探す日々。京美は自由な校風で、自分が伸ばしていきたいことに時間を使えるため、時間の使い方を考える良いトレーニング期間だったと思います。

就職してアシスタントを経て、スタイリストとしてお客様を担当するようになり、見える景色が徐々に変わりました。単に切ることがゴールではなく、お客様の気持ちに寄り添って提案すること、そのためにどう技術を使うのかが問われるようになります。そして何より、自分が思っていた以上に「技術職」より「接客業」としての側面が大きいと気づきました。言葉遣いや表情、ちょっとした間の取り方ひとつで、お客様の満足度が変わる。技術と接客、そのバランスを探る中で、自分の中の美容師像も少しずつ更新されていきました。

数年前からは教育にも関わるようになり、今は後輩の育成も大切な役割になっています。人に教えることで、これまであやふやだった技術の理解がより深まったり、自分自身のこだわりに気づかされたりすることも多くあります。特に大切にしているのは、基礎。どんなに応用ができても、土台が整っていないといずれ限界が来るというのは、自分自身の経験から強く感じていることです。

10年前、「就職したら、10年は働く」と決めていました。その数字にこだわったのは、技術をしっかりと身につけるのに最低限必要な年数だと思ったからです。いわゆる武道の守・破・離の「守」の部分ですね。美容師の中には感性を大事にする方と、理論的な部分を大事にする方がいるならば、僕は「超」理論派。だから守を徹底して、基礎という幹をしっかり育てて地に根を張る─そういうことは得意で、できている自負はあります。

ただ、守ってきたものをベースに、自分なりのスタイルをつくる「破」のフェーズにそろそろ移行しなければならないなと感じています。自分としては店の中で育っていく方が性に合っており、10年経ってもまだまだ足りないところもあるので、後輩を育てながら、自分自身もまた挑戦を続けていきたいと考えています。

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